美容室まわりの雇用と労務、開業の方法、さまざまな権利などについて、気になる疑問を解決します。

A.①業績をつかむため、②納税額を決めるため、です。
● 業績の把握と開示………
帳簿には、事業所内のお金の動きが記録されているため、帳簿を見れば財務状況が明確になり、正しい経営判断を下しやすくなる。
また、投融資や取引を行なおうとする外部企業や個人にとっても、その可否を判断する資料となる。
● 納税額の決定………
日本では、主権者である国民が、民主国家とその財政を支えるため、自主的に年間所得を計算し、納税額を申告して納めている(申告納税制度。参照)。
この納税額を算出するためにも、帳簿は重要な役割を果たす。
● 帳簿等の保存………
帳簿と、帳簿にまつわる書類(貸借対照表、損益計算書、契約書、領収書など)には、一定期間の保存義務がある。
こばやし・としみち/税理士小林俊道事務所代表。税理士・ファイナンシャルプランナーとして、美容室をはじめ多くの個人経営企業で顧問税理士を務める。著書に『ケースで理解する 交際費・接待費の税務ポイント』(ぎょうせい)など多数。